もう一度愛してくれますか？

~美月side~



ねぇ、どーかした？



なんで、そんな顔しているの？



なんだか悲しそう…



私が慰めてあげるよ？



ほら、おいでよ



…あれ？おもうように体が動かないなぁ…



なんでなのかな？



これじゃ、真城に触れられないね…。



あ、そっか。



私、車にはねられたんだ…。



真城が悲しんでいるのは私のせい？



ごめん…



ごめんね…



決してそんな顔をさせたかったわけじゃないの。



ねぇ、悲しまないで？



真城のそんな表情、私見たくないよ。



涙をぬぐってあげたいのに…



頭をなでてあげたいのに…



体…うごかないよぉ…



…うぅ…真城ぉ…



怖いよ…



本当はすっごく怖いの…。



私、死んじゃったのかなぁ…？



まだ光はあるのかなぁ…？



もう一度真城に触れたいよ…



ギュって抱きついて…ぬくもり感じて…



チュってその温かい唇とキスをして…



幸せを感じていたいのに…。



真城…真城…



こんなにも名前を呼んでいるのに…



なんで届かないの？



ねぇ、届いてよ…



お願いだから…私の声、聞いて？



真城の涙、止めたいから…



辛いよ…苦しいよ…



こんなに近くにいるのに手が届かないなんて…



私が…くるしい…よぉ…



目の前にいるんだよ？



手を伸ばせば簡単に届く距離なんだよ？



こんなの…残酷すぎるよ…



ねぇ、せめて…真城は笑って？



もし、私の最後が今なら、



最後の真城には笑っていてほしい。



そしたら、私も頑張れるからさ…



真城のいない世界は悲しいけど…



私、真城の事ずっとずっと好きだから。



絶対に忘れたりなんかしないから。




もし、生まれ変わったら、もう一度君を見つけ出す。



もし、息が戻ったなら、その時はまた



真城の彼女になりたいな…。




約束します。



だから、信じて？



私も君を信じる。



そして…真城…



もしも…もしもだけど…



私が目覚めた時…



その時は…








もう一度、愛してくれますか？