もう一度愛してくれますか?
「それにしても何でいきなり…。」
優羽くんが不思議そうに呟く。
そういえば…そうだよね。
2年間何も反応がなかったのに…。
「たぶん…あれかな?」
美月がニコっとほほ笑んで言った。
「私ね、夢を見たんだ。」
「夢…?」
「そう。楓華や…優羽…皆が私を呼んでいる夢…。」
「「え…?」」
「すっごく、暖かくて…。“愛”があふれていた…。
だけど…
皆すっごく悲しそうなの。
私は…皆の笑顔を望んでいるのに。
一生懸命手を伸ばすんだけど、届かなくて。」
そこで美月の顔が曇る。
「…それで?」
楓華は怖々先を促した。
「そしたらね…声が聞こえたの。」
「…声…?」
…その“声”が誰のものなのか、わかった気がする…
反射的の美月から目をそらして、ギュっと瞑る。
楓華がその人物を想い浮かべると同時に
「真城…。」
と美月が呟いた。
一之瀬くん…。
やっぱり…そうなんだね…。
“一之瀬…真城”…。
美月の最愛の人。
その人の名前を呟くと、美月は笑顔に戻った。
「真城の…声がしたの。
“美月は必ず俺が守ってやるから”
そう言っていた。」
「そう…なんだ…。」
「でもね?不思議なの。
声は聞こえるのに、姿は見えなかった。
それに…。だんだん声が小さくなって…最後には消えちゃった。」
「真城を…追いかけて目が覚めたのか?」
優羽くんは、そう言いながら拳を握りしめる。
楓華も目をふせた。
「うん。」
美月の声は不自然なほど、嬉しそうで。
少し恥ずかしそうに答えた。
“やっぱり”か…。
何かで聞いたことがある。
大切な人の言葉は、それがどんなに些細な一言でも胸に残ることがある。
その言葉が後々、力になってそれだけで頑張れたりする
…って。
大切な人の言葉は強いね…。
だから“大切な人”なのかもしれない。
こういうのを“運命”って言うのかな?
―――――
“声”“見えない姿”“消える”……。
単語一つ一つがパズルのピースの様に組み合わさっていく。
完成した絵は…美月の想像する姿とは360°全てが違った。
残酷で逃げたくなるような…。
美月の見た夢は妙に…パズルと言う名の“現実”にマッチしていた。
優羽くんが不思議そうに呟く。
そういえば…そうだよね。
2年間何も反応がなかったのに…。
「たぶん…あれかな?」
美月がニコっとほほ笑んで言った。
「私ね、夢を見たんだ。」
「夢…?」
「そう。楓華や…優羽…皆が私を呼んでいる夢…。」
「「え…?」」
「すっごく、暖かくて…。“愛”があふれていた…。
だけど…
皆すっごく悲しそうなの。
私は…皆の笑顔を望んでいるのに。
一生懸命手を伸ばすんだけど、届かなくて。」
そこで美月の顔が曇る。
「…それで?」
楓華は怖々先を促した。
「そしたらね…声が聞こえたの。」
「…声…?」
…その“声”が誰のものなのか、わかった気がする…
反射的の美月から目をそらして、ギュっと瞑る。
楓華がその人物を想い浮かべると同時に
「真城…。」
と美月が呟いた。
一之瀬くん…。
やっぱり…そうなんだね…。
“一之瀬…真城”…。
美月の最愛の人。
その人の名前を呟くと、美月は笑顔に戻った。
「真城の…声がしたの。
“美月は必ず俺が守ってやるから”
そう言っていた。」
「そう…なんだ…。」
「でもね?不思議なの。
声は聞こえるのに、姿は見えなかった。
それに…。だんだん声が小さくなって…最後には消えちゃった。」
「真城を…追いかけて目が覚めたのか?」
優羽くんは、そう言いながら拳を握りしめる。
楓華も目をふせた。
「うん。」
美月の声は不自然なほど、嬉しそうで。
少し恥ずかしそうに答えた。
“やっぱり”か…。
何かで聞いたことがある。
大切な人の言葉は、それがどんなに些細な一言でも胸に残ることがある。
その言葉が後々、力になってそれだけで頑張れたりする
…って。
大切な人の言葉は強いね…。
だから“大切な人”なのかもしれない。
こういうのを“運命”って言うのかな?
―――――
“声”“見えない姿”“消える”……。
単語一つ一つがパズルのピースの様に組み合わさっていく。
完成した絵は…美月の想像する姿とは360°全てが違った。
残酷で逃げたくなるような…。
美月の見た夢は妙に…パズルと言う名の“現実”にマッチしていた。