もう一度愛してくれますか？

やばいやばいやばいっ



絶対今顔がニヤやけてる！



こんな顔見られたらかなり、まずい



ってか、



きもがられる！



顔を人に見せないようにしたを向き、そそくさと歩く。



――どんっ



「きゃっ」



誰かにぶつかった！？



だれだろ…？



「ん？…美月？」



あれ？…この声…



「…優羽！？」



顔をバッとあげると、幼馴染の優羽と、優羽の友達が３人いた。



んー。優羽と一緒にいる所を見たことの無い人達だなぁ。



「おっ！この子、椎名 美月ちゃんじゃん！」



「優羽、友達だったの！？」



「あ、おう！幼馴染だよ。」



「まじかよ！初耳なんですけどー」



…なんか盛り上がりだした…。



私空気になってる…。



「そーだったか？そだ。お前ら、先に教室行っててー。俺、こいつと話してから帰るわ。」



「帰ってきたら話きかせろよなー」



「はいはーい」



友達３人は、なんかよくわからないけど「ひゅーっ」とか言いながら教室に帰って行った。



…なんだったんだろ？



「美月、おでこ痛くなかった？」



「え？あ、うん！大丈夫！」



「そっか。で、なんで俺に突進してきたわけ？」



と…突進！？



私、突進したっけ！？



「突進なんてしてないよ！？」



「え？すげー勢いで突っ込んできたけど」



あー確かに、早歩きで前見ずに歩いてたから…ねぇ…ハハ…



「ごめんっちょっと下向いてて」



「ははっ、美月ってすげー不思議っ」



「ちょっ笑わないでよっ」



「んま、おもしれーわ」



そういうと優羽は私の頭をポンポンっとした。



「ちゃんと、前見て歩けよな！俺だったのが不幸中の幸いだ」



ニコっと笑顔を残して後ろを向く。



「じゃな！また後で家行くわ！」



「あ、うん！」



顔だけ振り向き手を一回だけ振って、私の前から遠ざかって行く。


…爽やか王子だなー


最近、優羽、モテてるもんね。


すっごくカッコよくなったし。


なんか、周りの女子の目線が痛い…けど


気にしない気にしないっ



よしっ私も帰れなくちゃ



…楓華はもう教室かな？



ならいっそう急がないと！



私は駆け足で教室へと向かった。