もう一度愛してくれますか?
家に着いて、真城と喋る。


「やっと明日で二学期が終わるなぁー」


「そだねー…なんか短く感じたー」


「俺もー」


「ふふっ、明日はクリスマスイブだねー」


「楽しみだなー」


「映画でも見に行く?」


「見たい映画ある?」


「んー…今何やってるっけ?」


「え、そっからかよ」


なんて、たわいのない会話。



苦笑をしながらも真城はケータイを取り出し、調べ出した。


ほんと、手際がいいよね。


「あ、これは?」


「えー…子供っぽすぎないー?」


「やっぱり?wんーじゃーなー…」


「これなんてどう?」


「おっ、いいな!これにしようか」


2人で真城のスマホを覗きこむ。


「どの席にしよーかなー…」


「俺的、後ろの方が好きー」


「わかるわかる。前って首痛いもんね」


「んまそれー。前のいない後ろの方ってココあたりかな」


「そだね、予約完了っと」


あー、ますます明日が楽しみだなー!


映画館行ったらどこに行こう


あー…あそこもいいなぁ


真城も考えあるのかな?


まぁ、プランがあるより、行き当たりばったりの方が私たちには向いてるかもね


真城と一緒にいれたら、それだけで幸せだし


なーんて、口が裂けても内緒だけど♪


「なにニヤニヤしてるの。妄想?」


「…ッ!?妄想なんてしてないよっ」


してたけど…


「えー。嘘だろ?」


「嘘じゃないもーんだ!真城なんて知らないっ」


嘘です。してました、はい。


ホッぺをプクーってしたら、真城にポンっと頬を押される。



「そんな可愛い顔するなって」


「…っ!可愛くなんかないもん!」


「あー、はいはい」


クスッと笑ったかと思うと、真城の胸にポスっと私の顔が埋まる。


そしてリズムよく頭をポンポンされた。


…真城はずるい


何しても勝てないし


最終的には真城のムードに持って行かれちゃう。


…嫌じゃないけど


私、すねるよ


私ってそんなに単純なのかなぁ


実際すっごく安心している今の自分。


もー!


真城のばーか。
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