オレのもの
え…今なんて言った?
私のことが好き?へ?
「太一頭おかしくなっちゃった?あはは」
「おかしくねーよ。正常」
「だ、だって私のこと好き…ってどういゆこと?」
「そのままだよ」
「ほんと…なの?」
「嘘ついてどーすんだよ」
ま、そーだけど…
急に言われたから…
「うん…」
「だからさ、美咲。オレのものになれ」
オレのものになれ____________
いまそう言われた、
確かに言われた、
心臓がドキドキしてる
うるさい。おさまれ。
このドキドキって…恋…なの?
私は太一が好きなの?
かなっちが言ってたことは
このことなのかな…?
もー、疲れたよ…わかんない
自分の気持ちがわかんない。
「ごめん。」
「え?」
「私ね…太一と一緒にいて楽しいし、幸せ。でもね、でも自分の気持ちがわかんないの。太一をみるとドキドキする気持ちがわかんないの。だから…その答えが出るまで待ってて」
「わかった」
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はぁ…なにやってんだろ
私は何がしたいんだろう。
でもわかった気がするよ
気持ちが。
でもねいつから太一の事が
好きなのかがまだわかんない。
でも1度だけ太一に遊び半分で
「私たち結婚するもんねーッ‼︎」
「当たり前だろ」
って太一が真剣に答えてくれたこと
覚えてる。
でもそれはもう太一の記憶から消えてる
ものだと思う。
けど私はずっと覚えてる。
ってことは…その時から?
え⁉︎私ってどんだけ鈍いんだ⁉︎
はぁ…鈍感すぎる。
「うっしゃ‼︎決めた!」
「何が?」
「あ…」
かなっちに話してなかった…
で、かれこれ話して、
「やっとか…」
「いつからわかってたの?」
「ずいぶん前」
「すごいね、かなっち‼︎」
「あんたがバカなだけ」
むぅ…
「けど頑張って自分の気持ち伝えるんだよ!」
「うん…!ありがとう!」
やぱかなっちは頼りになるよ。
私なんかよりうんと大人っぽくて
頼りになってキレイで…
私の憧れでもある
羨ましいよ。
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きました…
家の前。
よしっ‼︎えいえいおー!
ピンポーン________
ガチャ________
はやっ‼︎
「ははッ。太一なにしてんの、もぉー!」
え…
「あ、すいません」
…どーして?
「じゃ、また明日ね太一!チュ」
キス…
「あ…美咲…」
なんでよ。なんでなの?
好きって言ってくれたのは嘘…なの?
嘘なんだね…
息ができかいくらいまで遠くへ遠くへ
走った、
好きなのは私だけだったんだ。
そーだよね、うん
太一が私みたいな色気もなくて
童顔な人を好きになるわけなかったんだよ
なのに期待してしまった私がバカだった。
神様、どうかお願いです。
私の記憶から太一を消してください。