〖短編〗アオゾラ。―101ページの思い出―
「おいひー♪」
そう言って、ほっぺを押さえたとき。
ウィーン…
施設の扉が開いた。
そして、とても顔の整った男の人が入ってくる。
「あの、あなたは…?」
施設の人が、頬を染めながら言った。
しかし、わたしとその人の目線が逸れることはなかった。
わたしは、この人を知っているの…?
「…見つけた。」
男の人は、そう言った。
わたしのなかで、なにかがカチリ、と音をたてた。