〖短編〗アオゾラ。―101ページの思い出―
「それじゃあ、試験をする。
全員、今からアカペラでこの曲を歌え。」
そう言って配られた曲は、音の高低が激しい物だった。
こんなの、素人の人にアカペラなんて…
「少し難しすぎやしませんか?」
わたしが一ノ瀬先輩に言うと、
「じゃあオマエ降りろ。」
と言った。
「わたしは平気です!!
でも、他の子が…」
これじゃああんまりにもかわいそう…
「あたしやります!」
「私も!」
「アタシだって!」
「ワタシも!」
…あれぇ?
現代の子は、歌がうまいのかなぁ…
って、わたしも現代の子か。