〖短編〗アオゾラ。―101ページの思い出―
そして、改めてバンドと合わせて歌うことになった。
『それじゃ、歌って。』
どうやら、最終チェックらしい。
『…少し、スピーカーの位置と音量変えますねー。』
そう言ってわたしはまた、機材をいじる。
何度調節したことだろう。
一ノ瀬先輩と東先輩いがいの先輩がざわついたが、一ノ瀬先輩がそれを抑えた。
『───────…よしっ!!
お願いしますっ!』
わたしが言うと同時に、ドラムの人がスティックをならした。