〖短編〗アオゾラ。―101ページの思い出―
その後、わたしが歌い終わると、ベースやギターの先輩がよってきた。
「なんか今日音のバランスめっちゃよくね!?」
「きっと符和ちゃんのおかげだよ。さんきゅな。」
お礼を言われて、なんだか照れくさかった。
「先輩たちの伴奏、とっても歌いやすかったです!
こちらこそ、ありがとうございました!!!」
わたしはそう言って、深く頭を下げた。
「それじゃあ、各自練習に励むように。」
一ノ瀬先輩の言葉で、皆練習に戻っていった。
一年はもう、今日の用事がないため、これで帰りの支度をすることになる。