〖短編〗アオゾラ。―101ページの思い出―
『皆さーん!こんにちわ、私達は…』
始まるライブ。
沢山の人がきていた。
『それではさっそく、いきまーす!!
聞いてください!!
一曲目は…「折り花」』
そうして、曲が始まる。
わたしは順調に歌い進んでいった。
しかし二番のサビで、問題が起きる。
『毎日なんて 見方次第で
どうにでもなったり するもんじゃない?
飛べやしないって 決めつけないで
勇気を出して 踏み出してみて
まだ間に合う ───────…?』
…え…?
歌詞が、出てこない。
今までこんなこと、一度もなかったのに…
どうしよう、どうしよう…!!!!!!
わたしはパニックに陥った。
二番の変なところで終わったから、会場もざわざわとしている。
全部、わたしのせいだ…!
『♪~♬~♪~♬~♪~♬~…』
そんなとき流れたのは、優しい、キーボードの音だった。