世界はきっと、
 どれくらい捜しても、●●くんは見付からない。

 みんな、みんな、一生懸命、捜したけれど、やっぱり●●くんは見付からない。

 当然だよ。



 だって●●くんは――私の隣で眠っている。



 だって●●くんは私のものなんだもの!

 連れ去って当然でしょう?

 看護師さんたちになんか触らせないから。

 愛しい愛しい、私の●●くん。


「お前、●●を連れ去った犯人だな?署まで来てもらおうか」


 それなのに、どうして?

 どうして世界はこんなにも残酷なの?

 私はただ、純粋に●●くんのことを愛しているだけなのに……!
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