キケンな恋心
2人はイタリアンレストランを出ると表参道を少し散歩した。話は尽きなかった。ヒロトの仕事の話。医大の話。沙也加のOL時代の話。趣味の話......。



「本当、沙也加ちゃんと話してると楽しいなぁ」


「そうですか?」
沙也加はケタケタッと笑った。
......ん?ん?......さ、沙也加ちゃん?......って言ってくれたよね?......キャッ!


嬉しくて歩いていた歩道橋の橋に思わず手を置き、立ち止まった。


「ん?どした?」


「あっ、いや、あのー、名前で呼んでくれたのが嬉しくって......あれ?私、ちょっと酔ってるかな?」
恥ずかしそうに俯く沙也加にヒロトの手が沙也加の肩の上に置かれた。



.......ん?沙也加がヒロトを見た瞬間......



目の前にヒロトの顔が......迫ってきて......


......えっ?えっ?......



次の瞬間......



ヒロトは、沙也加の唇に唇を合わせた......



......えっ?......沙也加はフリーズしてしまった......



ヒロトは、そっと唇を離すと......



「......好きだよ。沙也加」
そう囁いた。



......私は、何がなんだか分からない......



......でも、高鳴る鼓動......火照る頬......



......嬉しい......


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