キケンな恋心


「......せ、先生?......」
やっとの思いで、沙也加はヒロトに聞いた。



「あはは......まぁ、花岡ともよく来るんだよ」
ヒロトは誤魔化した。



「......。」
沙也加は何も言わずに俯いていた。


......看護師の花岡さんが愛人?......私のことは遊び?......意味わかんない......全然わかんないよ......



「2人とも僕にとっては大事な友達さ」
ヒロトは場を繕い、バーボンをバーテンダーに注文した。


「じゃぁ、3人で乾杯しましょう?」
花岡はまた薄笑いを浮かべ、また同じギムレットを注文した。


......意味わかんない......意味わかんないよ......何なの?このシチュエーション......


「わ、私、帰ります」
そう言うと、沙也加は店を飛び出した。



「追いかけなくていいの?」
花岡は、ギムレットを飲みながら余裕の表情だった。



「いいんだ」
ヒロトもバーボンを飲みながら言った。


「お前のせいで今夜は台無しだぞ」


「あら、そう?じゃぁ、続きは私と......ね?」
花岡がヒロトにもたれ掛かりながら言った。




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