コイノマエ






「げー…」




クローゼットを開けるとお母さんの顔が青ざめる




「何これ…」


「何これって言われても」



「だってあんた3か月くらい前にも部屋大掃除するーとか言ってなかった?」



「…したけど。また汚くなったの。」



私がそう言うとお母さんの顔が青ざめから呆れに変わった



「…呆れた、ほら春休みなんだから要るものと要らないもので分けちゃいなさい」



「…はーい」




中学校を卒業して、無事高校も合格して今は春休み。


毎日友達と遊ぶ訳にも行かず、今日は家でゴロゴロしてようと思ったんだけど…

お母さんから課題を出されてしまった。




「掃除かー」

部屋の掃除は好き。

だけどお母さんに言われたのは整理整頓。



しかもクローゼットの。


私はクローゼット見てため息をついた。




「なーに?かなんも怒られたの?」


「お姉ちゃん!」


後ろを振り向くとドアにもたれ掛かってこっちを見るお姉ちゃんがいた。
< 2 / 5 >

この作品をシェア

pagetop