..ピエロの仮面..
そしてまた…我がクラスの1日が始まる。

「おはよ‐皆さん!」

いつものことごとく松下がみんなに愛想よく振る舞う。

そしてクラスのみんなもまた愛想よく…挨拶を返す。コイツに騙されているとも知らずに…。

松下の周りに勝者たちが集まる。これもまたいつものことである。

毎日、毎日…同じことが繰り返される日常。

そんな日常が嫌いだ。

「お、おはよぅ」

細い声で言う乃々美。

みんながこっちを見る。

とても怖い顔をして見るが、乃々美だと分かった瞬間みんなの顔が一変して笑顔になる。

その変わる早さはただ者ではないぐらいに…。

と共にみんなが松下の顔を伺う。

松下はにこやかな顔で

「誰かと思えば岸木じゃん。おはよ‐」

と言うとみんなも挨拶をしだす。

全くおかしな日々…。

みんなとは勝者のことだ。

しかし…乃々美は勝者より上の扱いをされている。

なんていったて…熊チャン以外の全生徒が乃々美は松下の彼女だと思っているから…。

「やっほぅ♪乃々は相変わらず特別扱いでいいこと」

華保が冗談っぽく言う。

「何だよ‐。みんな…勘違いしてるだけだし…。」

小声でボソっと言った。




「キャ‐‐な、何よこれ!!」

廊下から女子生徒の声が聞こえる…。

恐る恐る廊下を見る乃々美と華保。
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