御劔 光の風3
怒る訳でも驚く訳でもなく、戸惑いや困っているように感じられマチェリラは寂しげに微笑む。
彼女が話した内容は貴未の知っている単語を含んでいた、その意味をちゃんと知りたい。
「マチェリラ、本当のことを教えて欲しい。君は誰なんだ?」
それは名前だけの話ではないとマチェリラには分かっていた。
ゆっくりと落ち着いた口調で願い出た貴未に断る理由はない。
彼は冷静な判断をしようとしていると知り、マチェリラは誇らしかった。
「私の名前はマチェリラ。竜族の長を務めていました。…そして、オフカルスの神官も務めていました。」
そう言うとマチェリラはより貴未の近くへと足を進めた。
自分の額に手を当て、その手をそのまま貴未の額に当てる。
「私の記憶を貴方に。」
マチェリラの指先から貴未の頭の中に数えきれない量の景色が入ってきた。
あまりの勢いに貴未は思わず態勢を崩してしまい、後ろへと身体が傾く。
「今、貴方の脳裏に刻まれたのが私の記憶。それが全てよ。」
まるで熱を帯びたように頭がふらふらしていた。
彼女が話した内容は貴未の知っている単語を含んでいた、その意味をちゃんと知りたい。
「マチェリラ、本当のことを教えて欲しい。君は誰なんだ?」
それは名前だけの話ではないとマチェリラには分かっていた。
ゆっくりと落ち着いた口調で願い出た貴未に断る理由はない。
彼は冷静な判断をしようとしていると知り、マチェリラは誇らしかった。
「私の名前はマチェリラ。竜族の長を務めていました。…そして、オフカルスの神官も務めていました。」
そう言うとマチェリラはより貴未の近くへと足を進めた。
自分の額に手を当て、その手をそのまま貴未の額に当てる。
「私の記憶を貴方に。」
マチェリラの指先から貴未の頭の中に数えきれない量の景色が入ってきた。
あまりの勢いに貴未は思わず態勢を崩してしまい、後ろへと身体が傾く。
「今、貴方の脳裏に刻まれたのが私の記憶。それが全てよ。」
まるで熱を帯びたように頭がふらふらしていた。