御劔 光の風3
「なんだ…あれは。」
まだ微弱だったのか、半透明の黒い手は余韻を残さず消えてしまった。
あれは空間を裂いて現れた手、二人の頭の中にその言葉が過る。
「まさかヴィアルアイが?そんな力は無い筈…。」
「永の力だ…。」
カルサを遮ったその言葉に息を飲んだ。
有り得ない話ではない、むしろそう考えるほうが自然だった。
さっきまでとは一変して不安と恐怖が交錯し頭の中を支配する。
時間は待ってくれない、一刻も早く動かなければいけないのだ。
この手を繋いだままで良かった、もしあと少し反応が遅れていたらと思うと手が震える。
カルサは決心した。
「千羅、マチェリラ!いるんだろう?」
カルサが叫んだ瞬間、彼らは姿を現した。
おそらく二人一緒にいたのだろう、見事にタイミングは同じだったのだ。
「貴未。」
マチェリラは直ぐさま貴未に駆け寄り、千羅もカルサに近付いた。
まだ微弱だったのか、半透明の黒い手は余韻を残さず消えてしまった。
あれは空間を裂いて現れた手、二人の頭の中にその言葉が過る。
「まさかヴィアルアイが?そんな力は無い筈…。」
「永の力だ…。」
カルサを遮ったその言葉に息を飲んだ。
有り得ない話ではない、むしろそう考えるほうが自然だった。
さっきまでとは一変して不安と恐怖が交錯し頭の中を支配する。
時間は待ってくれない、一刻も早く動かなければいけないのだ。
この手を繋いだままで良かった、もしあと少し反応が遅れていたらと思うと手が震える。
カルサは決心した。
「千羅、マチェリラ!いるんだろう?」
カルサが叫んだ瞬間、彼らは姿を現した。
おそらく二人一緒にいたのだろう、見事にタイミングは同じだったのだ。
「貴未。」
マチェリラは直ぐさま貴未に駆け寄り、千羅もカルサに近付いた。