御劔 光の風3
季節が移り変わった。
温かで穏やかな気候から吐く息を白くする冷たい空気がシードゥルサを包む。
気温が下がるにつれてリュナの体調は回復に向かい、また以前のような愛らしい笑顔を見せることも増えた。
そして本来の所属である特殊部隊の訓練にも復帰し、それと同時にカルサからの指令でもある風玉作りも再開され、リュナは順調に今までの自分を取り戻していったのだ。
衰えていた食欲も戻り見た目戻ってきている、全てにおいて周囲の心配も消えかけていたある日のことだった。
「うわあ…一面真っ白ですね!」
城下を見渡せるバルコニーに出てリュナは感嘆の声をあげる。
連日続いた降雪により眼下に広がるシードゥルサは見事な銀世界となって日の光を反射しているのだ。
それはとても美しく、それと同時に雪かきが大変なのだと今後の生活が案じられてリュナは苦笑いをした。
その生活には覚えがある。
「はしゃぐのは子供たちだけで大人はこの後が大変なんですよね。」
温かな外套を撫でて寒い中の重労働を思い出しながら深く頭巾をかぶり直した。
温かで穏やかな気候から吐く息を白くする冷たい空気がシードゥルサを包む。
気温が下がるにつれてリュナの体調は回復に向かい、また以前のような愛らしい笑顔を見せることも増えた。
そして本来の所属である特殊部隊の訓練にも復帰し、それと同時にカルサからの指令でもある風玉作りも再開され、リュナは順調に今までの自分を取り戻していったのだ。
衰えていた食欲も戻り見た目戻ってきている、全てにおいて周囲の心配も消えかけていたある日のことだった。
「うわあ…一面真っ白ですね!」
城下を見渡せるバルコニーに出てリュナは感嘆の声をあげる。
連日続いた降雪により眼下に広がるシードゥルサは見事な銀世界となって日の光を反射しているのだ。
それはとても美しく、それと同時に雪かきが大変なのだと今後の生活が案じられてリュナは苦笑いをした。
その生活には覚えがある。
「はしゃぐのは子供たちだけで大人はこの後が大変なんですよね。」
温かな外套を撫でて寒い中の重労働を思い出しながら深く頭巾をかぶり直した。