御劔 光の風3
*
エプレットがカルサの側近になってから数日が経った。
永の力を目の当たりにしたあの日。近い内に総本山に向かうことを決めたが、どうやら自分の身が空かないことになると判断しカルサは違う方法をあてることにした。
千羅と貴未の二人を総本山に派遣することにしたのだ 。
カルサは長く国を空けることが出来ない、それは太古の因縁に集中する前の足場作りが終わっていないからだった。
とはいえ情報を得に誰かが総本山に行かなくてはいけないのは明白だ、そこでカルサは千羅にその役目を任せることにした。
リュナはおそらく総本山に足を踏み入れる事さえ出来ないだろう。
リュナが魔物かもしれない、そのことを貴未に告げると貴未もまた驚きを隠せずなかなか頭の中の整理もつかないようだった。
マチェリラにおいては近寄りたくはないという始末だ。
貴未がリュナの近くに行く時もマチェリラは違う場所で過ごすようにしていた。
そんなに強く魔性の気配は感じない、しかし彼女の様子を見る限りでは風の精霊·社の言うことは正しいとさえ思うことも増えた。
よってリュナも今回の件では戦力にはならないと判断したのだ。
千羅だけが総本山に行く予定だったが貴未は変わらず手を挙げたままだった。
「行ってみたい。」
理由はそう答えるだけだったがいろいろ思うところもあるのだろうとカルサは頷いた。
世が世なら貴未も神官だった筈だ、その言葉がカルサの頭の中を過る。
エプレットがカルサの側近になってから数日が経った。
永の力を目の当たりにしたあの日。近い内に総本山に向かうことを決めたが、どうやら自分の身が空かないことになると判断しカルサは違う方法をあてることにした。
千羅と貴未の二人を総本山に派遣することにしたのだ 。
カルサは長く国を空けることが出来ない、それは太古の因縁に集中する前の足場作りが終わっていないからだった。
とはいえ情報を得に誰かが総本山に行かなくてはいけないのは明白だ、そこでカルサは千羅にその役目を任せることにした。
リュナはおそらく総本山に足を踏み入れる事さえ出来ないだろう。
リュナが魔物かもしれない、そのことを貴未に告げると貴未もまた驚きを隠せずなかなか頭の中の整理もつかないようだった。
マチェリラにおいては近寄りたくはないという始末だ。
貴未がリュナの近くに行く時もマチェリラは違う場所で過ごすようにしていた。
そんなに強く魔性の気配は感じない、しかし彼女の様子を見る限りでは風の精霊·社の言うことは正しいとさえ思うことも増えた。
よってリュナも今回の件では戦力にはならないと判断したのだ。
千羅だけが総本山に行く予定だったが貴未は変わらず手を挙げたままだった。
「行ってみたい。」
理由はそう答えるだけだったがいろいろ思うところもあるのだろうとカルサは頷いた。
世が世なら貴未も神官だった筈だ、その言葉がカルサの頭の中を過る。