御劔　光の風３
「カルサやないと分からんか。」

「…悪い。」

聖がため息混じりに呟いた言葉はサルスの胸を締めつけてしまった。

結果、苦悩の声がサルスから漏れる。

その声に敏感に反応したのはレプリカだったが、彼女が物言う前に話したのは聖だった。

「何で謝んねや？」

サルスは苦々しい表情を浮かべるだけで聖の言葉には答えない。

当然の質問をしている聖はいつもと変わらないがレプリカの心中は穏やかではなかった。

「自分、いつまでそのまんまにしとくつもりや？」

何のことだろうと聖の思いを尋ねる意味でも目を細めて表情で問いかける。

サルスの視線を受け聖はまた口を開いた。

「いつまで影になるつもりなんや？」

サルスはもう以前のように姿はカルサでなくなっている、となれば聖の言うことは見た目を利用した話ではないということだ。

その先の話をしているのだろう、おそらく聖はサルスの考えを読んで心配からの言葉をかけているのだ。

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