御劔 光の風3
何度手を引いて止めても前に立ち塞がってもリュナは歩みを止めない、深く深くリュナの意識は静けさを求めて沈んでいくようだ。
耳を澄ませば遠くの方でいくつもの爆発音が聞こえる、その中には悲鳴も混ざっていた。
始まった。
ついに彼らは現れ、想いを成し遂げようとしているのだと分かった。
レプリカは身震いする身体を懸命に奮い立たせてこの状況に向き合っている。
助けを求めるべきかを判断できない自分に苛立ちながらも目の前を歩く主についていくしかなかった。
城内は賑やかになってきている。
慌ただしい声があちこちから聞こえ、多くの発信元は避難してきた国民の集う部屋周辺だった。
しかし日向がいる場所はそこから離れた今は誰もいない軍隊の訓練用の施設、汗だくになりながら息をきらして膝立ちになっている。
頬を伝う汗を拭い、日向は右手をまっすぐ前に伸ばし全身に力を込めた。
「炎!」
号令と共に腕に炎が巻き付き、手から勢い良く放出された。徐々に炎の威力は増し、それは日向の負担にも繋がっていく。
表情は歪み、その歪みが最大級になったところで苦痛の声を上げた。
「もうっダメだあっ!」
あまりの衝撃に日向は叫びながら足を滑らせて地面に身体を委ねる。
それと同時に炎は消え、荒い呼吸を響かせながら大の字の形で仰向けに転がった。
よほどの疲労からか目をきつく閉じたまま大きな口を開け、必死の思いで呼吸をしているようだ。
やがて人の形をした炎が彼の傍に現れる。
耳を澄ませば遠くの方でいくつもの爆発音が聞こえる、その中には悲鳴も混ざっていた。
始まった。
ついに彼らは現れ、想いを成し遂げようとしているのだと分かった。
レプリカは身震いする身体を懸命に奮い立たせてこの状況に向き合っている。
助けを求めるべきかを判断できない自分に苛立ちながらも目の前を歩く主についていくしかなかった。
城内は賑やかになってきている。
慌ただしい声があちこちから聞こえ、多くの発信元は避難してきた国民の集う部屋周辺だった。
しかし日向がいる場所はそこから離れた今は誰もいない軍隊の訓練用の施設、汗だくになりながら息をきらして膝立ちになっている。
頬を伝う汗を拭い、日向は右手をまっすぐ前に伸ばし全身に力を込めた。
「炎!」
号令と共に腕に炎が巻き付き、手から勢い良く放出された。徐々に炎の威力は増し、それは日向の負担にも繋がっていく。
表情は歪み、その歪みが最大級になったところで苦痛の声を上げた。
「もうっダメだあっ!」
あまりの衝撃に日向は叫びながら足を滑らせて地面に身体を委ねる。
それと同時に炎は消え、荒い呼吸を響かせながら大の字の形で仰向けに転がった。
よほどの疲労からか目をきつく閉じたまま大きな口を開け、必死の思いで呼吸をしているようだ。
やがて人の形をした炎が彼の傍に現れる。