御劔 光の風3
リュナの視線は自分を通り過ぎてラバを捉えていると分かった永は優しい声でリュナの言葉を遮った。
これは大切なことだと判断したのだ。
「…ラバも、ありがとう。」
まさかの自分宛に少し驚いた表情を見せたがラバは手をひらりと挙げてそれに応えた。
ラバなりの反応だったのだろう、それを確認するとリュナはまだ微かに痺れる身体をゆっくりと起こした。
「まだ横になってた方が…。」
「いえ。」
手を貸そうとする永の言葉を遮ってリュナは動かせる分だけでもと上半身を捻る。
途端に感じた痺れの原因が何かは見当が付いていた。
前にも感じたことがある、リュナは確かなものを得る為ラバに答えを求めた。
「…ラバ。魔族は光に当たるとどうなるの?」
名前を呼ばれたことで合った視線を逸らさず、ラバは答えよりも先に目を細める。
リュナの目はずっとラバに問いかけているがその先を探ろうとしているのだろうか。
少しの間を取ってラバの口が開いた。
「今の様になる。光が強ければ強いほど身体が蝕まれるはずだ。」
つまり全身、細胞から蝕まれるという事なのだろう。
光の世界にいた時は深い闇に触れると意識を奪われそうになり恐くて近寄れなかった。しかし今は光が痛くて近寄れない。
それこそ痛みの強さに意識を奪われそうな位だ。
お互いに警戒して生きていくのは仕方のない事だとリュナはその身をもって思い知った。
「…蝕まれる。」
やはりこの身体の痛みは光に触れたから、しかも光の世界の最高峰に触れてしまったからだろう。
だから永が迎えにきてくれたのだ。ラバは近付けないから。
これは大切なことだと判断したのだ。
「…ラバも、ありがとう。」
まさかの自分宛に少し驚いた表情を見せたがラバは手をひらりと挙げてそれに応えた。
ラバなりの反応だったのだろう、それを確認するとリュナはまだ微かに痺れる身体をゆっくりと起こした。
「まだ横になってた方が…。」
「いえ。」
手を貸そうとする永の言葉を遮ってリュナは動かせる分だけでもと上半身を捻る。
途端に感じた痺れの原因が何かは見当が付いていた。
前にも感じたことがある、リュナは確かなものを得る為ラバに答えを求めた。
「…ラバ。魔族は光に当たるとどうなるの?」
名前を呼ばれたことで合った視線を逸らさず、ラバは答えよりも先に目を細める。
リュナの目はずっとラバに問いかけているがその先を探ろうとしているのだろうか。
少しの間を取ってラバの口が開いた。
「今の様になる。光が強ければ強いほど身体が蝕まれるはずだ。」
つまり全身、細胞から蝕まれるという事なのだろう。
光の世界にいた時は深い闇に触れると意識を奪われそうになり恐くて近寄れなかった。しかし今は光が痛くて近寄れない。
それこそ痛みの強さに意識を奪われそうな位だ。
お互いに警戒して生きていくのは仕方のない事だとリュナはその身をもって思い知った。
「…蝕まれる。」
やはりこの身体の痛みは光に触れたから、しかも光の世界の最高峰に触れてしまったからだろう。
だから永が迎えにきてくれたのだ。ラバは近付けないから。