御劔 光の風3
「罠に…はめられたってこと?」
「でも彼らの力だけでヴィアルアイを守麗王の座から引きずり落とし、ウレイを新王にする力はない筈。…だから憶測の域を出ないのよ。」
「でもそうだとしたら…。」
「それを確かめようと思ってここに来たの。あれだけの強い執念、まだ記憶の欠片が残っているかもしれないと思って…でもさすがに時間が経ちすぎているわ。」
周りを見渡しても遠すぎる過去の残骸は何一つない。
少なくともここには何も残されていないと分かれば次の可能性を考えるしかないのだ。
「時間…それなら永たちの力を借りればなんとかなるかもしれないわ!」
「そうね。…それを確かめる為には私たちは生き延びないと。二度の転生は約束できないもの。」
「…そうなの?」
「…転生できる方が珍しいのよ。記憶を持っているなんて尚更、私は希だったということね。」
「でもカルサトルナスもそうでしょ?」
当然の様に発せられた言葉を受け止め、圭は静かにその口を閉ざしてしまった。
それは否定する姿だと分かり、マチェリラはまた新たな疑問を抱いてしまう。
「ウレイの生まれ変わりの身体に寄生したって言っているけど…もしかしたら光の力を受け継いだだけの身体かもしれない。」
「それこそがウレイってことでしょう?」
「必ずしもそうだとは言えないわ。だって彼の中にはウレイの記憶がない。それにもしウレイの記憶を持っている身体にカルサトルナスが融合したのだとすれば…何らかの反発や反応があってもいい筈でしょ?」
反発や反応、その理由が分からないマチェリラは口の中でその言葉を復唱して答えに迷ってしまった。
「仮にも新しい守麗王となる筈だった者の身体と、この先に守麗王となるかもしれない者の魂が合わさるのよ?何事もなく終わるとは思えない。」
「じゃあ…。」
「でも彼らの力だけでヴィアルアイを守麗王の座から引きずり落とし、ウレイを新王にする力はない筈。…だから憶測の域を出ないのよ。」
「でもそうだとしたら…。」
「それを確かめようと思ってここに来たの。あれだけの強い執念、まだ記憶の欠片が残っているかもしれないと思って…でもさすがに時間が経ちすぎているわ。」
周りを見渡しても遠すぎる過去の残骸は何一つない。
少なくともここには何も残されていないと分かれば次の可能性を考えるしかないのだ。
「時間…それなら永たちの力を借りればなんとかなるかもしれないわ!」
「そうね。…それを確かめる為には私たちは生き延びないと。二度の転生は約束できないもの。」
「…そうなの?」
「…転生できる方が珍しいのよ。記憶を持っているなんて尚更、私は希だったということね。」
「でもカルサトルナスもそうでしょ?」
当然の様に発せられた言葉を受け止め、圭は静かにその口を閉ざしてしまった。
それは否定する姿だと分かり、マチェリラはまた新たな疑問を抱いてしまう。
「ウレイの生まれ変わりの身体に寄生したって言っているけど…もしかしたら光の力を受け継いだだけの身体かもしれない。」
「それこそがウレイってことでしょう?」
「必ずしもそうだとは言えないわ。だって彼の中にはウレイの記憶がない。それにもしウレイの記憶を持っている身体にカルサトルナスが融合したのだとすれば…何らかの反発や反応があってもいい筈でしょ?」
反発や反応、その理由が分からないマチェリラは口の中でその言葉を復唱して答えに迷ってしまった。
「仮にも新しい守麗王となる筈だった者の身体と、この先に守麗王となるかもしれない者の魂が合わさるのよ?何事もなく終わるとは思えない。」
「じゃあ…。」