君の『好き』【完】
中学3年になり、私と類は付き合うようになり、
それから瞬は、私たちを避けるようになった。
登校も、下校も、
私たちと一緒にならないように、
瞬は時間をずらしていた。
いつも瞬と類の誕生日を3人でお祝いしていたのに、
15歳の誕生日、
瞬は家にもいないし、
帰ってきた瞬にプレゼントを渡したら、
いらないって、私のプレゼントを拒否した。
高校も、私と類は同じ南高校へ。
瞬は頭がいいから、東高校へ。
もう、類と瞬はほとんど口もきかないほど、
冷め切った兄弟になってしまっていた。
私のせいだとわかっていた。
わかっていたけど、類への思いを止めることはできなかった。
一緒にいればいるほど、類にはまっていく。
もう、類さえいれば何もいらない。
そう思っていたのに、
あの夏の日.......