君の『好き』【完】
夏休みに入って1週間。
類は、高校でできた友達と遊んでばかりいて、
私とのデートをすっぽかすようになった。
「今どこにいるの?」
【はぁ?友達んち】
「女の子もいる?」
【はははっ‼ うじゃうじゃいる】
「そんな....私との約束は?忘れたの?」
【愛莉(あいり)?泣いてんの?】
「泣いてないよ!バカ!類なんて死んじゃえ!」
携帯を切ると、
そのまま、本当に類は死んでしまった。
自転車で急いで私の家に帰ろうとしていて、
横断歩道を青から赤に変わる時に渡って、
右折のトラックにひかれてしまった。
気が狂いそうだった。
自分を責めた。
責めて責めて、責め続けて、
いっそ私も死んで類のところへ......と思った時、
久しぶりに瞬が声をかけてきた。