君の『好き』【完】
最後なんて嫌だ.....
離れたくない
離したくない
海くんの首元にぎゅっとしがみつくと、
また胸がじーんとした。
この気持ちは、なんだろう。
手をつないだ時もそうだった。
この気持ちは、
罪悪感.......?
私ずっと、海くんに罪悪感を感じていたの.....?
海くんの優しさに......
この気持ちは、罪悪感なの......
外から直接保健室の中に入ると、
海くんは私をゆっくりと下ろした。
保健室には、何人かけが人がいて、
保健室の先生が忙しそうにしていた。
「あぁ、転んじゃったの?
ちょっとけが人がいっぱいで。
そこのベッド使って、これで消毒してあげてくれる?」
先生が海くんに救急箱を渡した。
「えっ?俺?」
「そう、お願いね」
靴を脱いで外にある海くんの靴の隣に置くと、
先生が指差したベッドを海くんと見た。
「マジか」
海くんは片手で救急箱をぶら下げると、
カーテンに囲まれたベッドの中に入っていった。