君の『好き』【完】
【俺は、愛莉を放っておけない】
罪悪感
放っておけない
私、海くんに対してそんなこと思っていたの.....?
違う そうじゃない
でも わかんない
この気持ちが わかんない
なんだろう
海くんに対するこの気持ちが
どうしても わかんない
頭の中がごちゃごちゃになって、訳がわからなくて......
「吉井と同じことしちゃダメじゃん。
後悔するぞ」
私は吉井くんと同じことを......
私のこの気持ちは......
「海くん私、違う......
私、海くんのそばにいたいって、
海くんを大切にしたいって......」
「大丈夫だよ。
俺のことは気にすんなって。
俺と宇崎の関係は、今までと何も変わらないから」
私達の関係………
海くんは、ははっとかわいく目を細めた。
「ずっと俺の片思いだよ。今までも、これからも。
何も変わらない。だから気にすんな。
言っただろ、
宇崎が幸せなら、俺はそれでいい」
海くんは自分の家の方向へ歩き出した。
「海くん、待って!!」
すぐに追いかけて、海くんの腕を掴むと、
海くんは唇をかみしめて下を向いた。
「海くんを離したくない!離したくない!!!」
海くんは私の手首を掴んだ。
「ありがとな。
でも……
罪悪感でそばにいられんの俺……
辛い……」
私の顔を見ないまま、私の手首をぐっと引っ張って、
自分から離した。
「海くん......」
海くんは私を置いて、
また歩き出した。