君の『好き』【完】
なぜか隠れなくちゃいけないと思ってしまい、
すっと柱の影に入った。
柱の影から少しだけ顔を出すと、
吉井くんたちは、私に気づくことなく通りすぎて行った。
綺麗な人.......
黒髪のストレート
背が高くて、スタイルが良くて........
吉井くんとお似合いだと思った。
あんなに素敵な彼女がいるんだ。
そうだよね、吉井くんかっこいいし。
バスケも上手だし。
頭も良さそうだし。
モテそうだし......
かわいい彼女がいるの、当たり前だよね。
なんだろう、この気持ち。
なんで、こんなに体が震えているんだろう。
なんでこんなに、
泣きたくなるんだろう......