君の『好き』【完】
その日はなかなか寝付けない夜だった。
海くんを思い出して、
海くんのキスを思い出して、
ドキドキして眠れない。
こんなにも海くんにドキドキする.......
私はもう、ちゃんと海くんが好きってことだよね。
今までの【好き】と違うけど.....何か違うけど......
その何かがいつも引っ掛かって、自問自答しちゃうけど......
いつまでもドキドキしている胸を押さえた。
大丈夫、ちゃんと私は海くんが好き。
クリスマスプレゼント、何にしようかな......
そうだ、明日学校のある駅に行ってプレゼント探してこよう。
そして海くんの部活が終わったら一緒に帰ってこよう。
そうしよう。
海くんに何をプレゼントしたら、喜んでくれるかな......
違う、きっと海くんは、なんでも喜んでくれる。
真っ赤な顔で、手の甲を口元にあてて、
かわいく目をくりくりさせて笑ってくれる。
きっとそう。
海くんは笑ってくれる。
海くんの笑顔を思い出しながら、私はやっと眠りについた。