君の『好き』【完】






「瞬の部屋に行ってもいい?」




一緒に駅から帰ってきて、




瞬の家の前で、思い切って言ってみた。






類と付き合ってから、瞬の部屋には行かなくなった。



でも、私は今、


瞬の部屋に行きたい.......




少しでも、類を感じたい......





「別に......来たいなら、来れば」




瞬はそう言って、玄関へと歩いて行ってしまった。







よかった.......




急いで瞬の後について、玄関へと入ると、




久しぶりに、類の匂いを感じた。





泣きそうな気持ちをぐっとこらえて、


瞬の後ろから階段を上ると、




類の部屋のドアの前を通り過ぎて、






瞬の部屋へと入った。














< 16 / 205 >

この作品をシェア

pagetop