君の『好き』【完】
吉井くん.......
寂しげな表情で答えたのは、どうして......
やっぱり吉井くんも愛莉さんのこと......
吉井くんは、私の頬から指を離した。
「そんな......そんなことないよ!
愛莉さん、絶対に吉井くんのこと好きだよ!
この顔って、どうして?
吉井くん、超かっこいいじゃん!
目がくりくりしてかわいいし、
鼻も高いし、一個一個パーツが整っているっていうか.......
顔も小さくて、なんて言ったらいいのかな......
とにかく、ほんとかっこよくて......
私、吉井くんの顔好きだよ!」
あれ......私、
なんか勢いですごいことを言ってしまったような......
吉井くんは、大きな瞳をまん丸にしてから、
片手で顔を覆って下を向いてしまった。
「ちょっ、吉井くん!変な意味じゃなくて!えっと、その.......」
吉井くんの肩が揺れていて、
顔を覆っていた片手が外れると、
笑っている吉井くんの顔が見えた。
「ありがとな」