ツンデレくんをくれ!
あたし、ちょっと興奮してるのかな。


あたしは興奮すると、いらないことまで口にする癖がある。


こんなに中出の近くにいることって今までなかったから。


「ごめん……言い過ぎた」


余計なこと言ったかも。


「……まあ、俺もそんな感じしとったし」

「は?」

「俺も、飯田さんが同じ部活じゃなかったら、たぶん気にも留めてなかった」

「ああ……」

「なんとなく俺と合わないかもとか思ったし」

「うん」

「でも、まあ、今はそうでもなくなったかも」

「ならよかった」


中出の言葉に、あたしはわずかに微笑んでみただけだけど、本当は内心ガッツポーズをしたくらい嬉しかった。


あたし達って、見た目とか第一印象とかで誤解されやすい部類なのかも。


そういえば、小杉くんも中出と仲良くなるのは苦労したって志満ちゃんが話してたっけ。
(志満ちゃんは小杉くんとも仲がいいのだ。あたしだけが男子となかなか話せなくてなかなか悲しいものがある)


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