凪とスウェル
「じゃあ、早速出発しようか」


隆治の家に自転車を停めると、あたしは二人に続いてトラックへと乗り込んだ。


エンジンをかけ、トラックを走らせる木下さん。


隆治は真ん中の席に座っている。


「隆治。すずちゃん、すげー美人じゃん」


木下さんの言葉に、ドキッと心臓が跳ね上がる。


「お前の話し方だと、全然可愛い子は想像出来なかったぞ。

お前そういうとこ、なんかやらしいよなー」


「あぁ~?やらしいって何だよ!

だってコイツ、別に美人でも何でもねーじゃん」


「おまっ、すずちゃんの前で、失礼過ぎるぞ!」


クッソー、隆治のヤツ。


どうせあたしのこと、クソブスだとか言ってたんでしょうよ。
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