凪とスウェル
講義室に到着すると、あたしは早速紙袋を開いた。


ほわっと香ばしい匂いが、あたしの食欲を刺激する。


「おはよー、すず。
またパン食べてるの?」


同じ学科の友達に、呆れた顔をされてしまう。


「だってここのパン、ホントにすっごくおいしいのよ。

あたしは世界一だと思ってる」


「また大袈裟な。

日本のパン屋さんって、大体どこに行ってもおいしいものじゃない?」


「いいや!ここのは全然違うの~」


やれやれといった顔の友人は放っておいて、あたしは大口でパンにかぶりついた。


「やっぱ、おいし~い。

もう、最高だよ~」


これが大体、あたしの朝のパターン。
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