凪とスウェル
「なぁ。そうなんだろ?

お前、元カノなんだろう?」


うっ。


そんな鋭い目で睨まないでよねー。


ちょっと本気で怖い。


「そろそろ白状しろよー。

証拠は挙がってんだよー」


「も、もうっ!

刑事みたいに言わないでよー!」


あたしゃ、事件の容疑者かっ!


「嘘ついても、無駄だからなー」


思わずフンと鼻から息を吐いた。


「なんかさ…。

右京君って隆治に似てる…」


話し方とか、性格とか。


「お前、今何て言った?」


大きく目を見開いている右京君。


「え?似てるねって」


「誰と誰が?」


「だからー、右京君と隆治」


「あーーー!」


な、何?


あたし、なんかマズイこと言った?


「お前、隆治って呼び捨てにしたーーー!」


はっ!


し、しまった!


「やっぱ、そうかーーー!

俺って天才ーーー!」


両手を上げて、大喜びの右京君。


ぎゃーーーー!


墓穴掘ったーーーー!!!
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