凪とスウェル
台所では既におばあちゃんが、朝食の準備をしていた。


「おはよう、すず」


「おはよー。

寝汗すごいから、シャワー浴びて来るねー」


どうやら相当汗をかいていたらしく、なんだかTシャツもしめっていた。


多分、隆治もすごいことになっているのだろうなと思われた。


シャワーを浴びて台所に出ると、母さんは起きていたけど、隆治の姿はなかった。


「隆治君、起きて来ないわねー。

ご飯どうする?先に食べちゃう?」


「今日は移動じゃけぇ、ゆっくり寝かせてあげりゃあええじゃろう。

先に食べようや」


おばあちゃんがそう言うので、あたし達は先に朝食をいただいた。


しばらく静かに食事をしていると、2階から足音が聞こえてきた。


台所にひょこっと顔を出す隆治。


「おはようございます」


「おはよう、隆治。なんかアンタひどい顔しとるけど、二日酔い?」


「そうなのかな?なんか頭痛くて…。

シャワー浴びていいスか?」


隆治の言葉に、母さんがどうぞと言った。
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