凪とスウェル
学校へ行けば、部活をやっていない友達や、彼氏のいる友達なんていくらでもいて…。


放課後、楽しそうに街に繰り出していく子達や、恋愛をしている友達がうらやましいと思ったことは、一度や二度じゃなかった。


私だって放課後どこかに遊びに行ってみたかったし、恋愛の一つや二つしてみたかった。


だけど、それは許されることじゃなかった。


ただ記録を伸ばしていく。


それだけが私に課せられたことで。


つらかったけど、必死に頑張ったお陰で、スポーツ推薦で周りの子達より早く行く大学が決まった。


結構名のある大学だったし、いいなぁってうらやましがる友達もいたけど。


その分私は遊んでいないし、必死で頑張って来たんだから、少しくらい得したっていいでしょう?って。


その時は思ったの。


それに大学が決まったからと言って、私は練習をやめることなんて出来ないわけだし。


ちっともラクになんかなれなかった。
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