凪とスウェル
電車を降りると、私は長谷川君に気づかれないように、彼の後ろを追っていた。


長谷川君は時折、走っていて。


とても急いでいるようだった。


一体どこへ向かっているのだろう…。


少し不安になりつつも、絶対に見失わないように必死に彼を追いかけた。


すると、ある場所で長谷川君が急に左に曲がった。


慌てて私も曲がると、目の前に大きな建物が現れた。


そこは、大きな総合病院だった。


あぁ、わかった。


きっと、長谷川君の知り合いがここに入院してるんだわ。


それであんなに不安そうな顔をしていたのね。


でも…、一体誰?


高校の時の友達?


それとも家族?


それを知ってどうなるというのか。


でも私って、長谷川君の近くにいながら、長谷川君のことをあまり知らない。


だから、知りたい…。


長谷川君のことなら、何でも…。


そう思った私は、そのまま病院へと入ってしまうのだった。
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