[GL]キミとワタシが付き合うまで。


その後も、顔が赤いまま仕事を続けたと思う。

だって、何人かの人に「顔真っ赤~!」づて言われたし。



「今日の練習はこれで終わり!

ありがとうございましたー」


「「「あざっしたー」」」


「「「ありがとーございましたっ」」」





ふぅ、最初よりは馴れたけど、やっぱり厳しいな…


いや、もう“無理”なんて言わないって決めたんだもん。

前向きになるって、決心した。


「ボール磨きやらなきゃ!!」


ワタシは、皆が部室に戻った後、体育館をモップで拭き、ボール磨きをした。




─────────
──────
───…



「ふー…終わっ──────・・・たー!!」


時計を見ると、


「もう7時30分かぁ…」


初日よりはましだ。


部活終了が六時半、最初は2時間もかかった。




「さ、かーえろ♪」



ワタシは、ご機嫌で体育館を出ようとした。

…のだが。



「うっ、あ、わ…ああああああああれ!?」




全く人の気配なんてしなかったのに、体育館の入り口には、バスケ部の選手がいた。



「あの、何か忘れ物でしょうか?」


「…いや、なんも。

それよりあの…いつもこんな事してたわけ?」


髪は綺麗なほどストレートで、シナモン色の素敵な色だった。

鼻はスッと通っていて、目は凄く凛々しい。


男バスにいた人なんだけどな…


名前、まだ全員覚えてないし。


「えっ…と、はい。いつもしてますけど…」


「じゃーさ、俺の名前知ってるだろ?」


「えーっと…」


痛いところをつかれた…


「知らないのか!?」


「すみませんっ!!

まだ全員の顔と名前を覚えていないんです!!」



ワタシ、馬鹿なので…と付け足すと、その人はクスクスと笑い始めた。



「フッ…フは、あー、おもしれぇ。

あのさ、俺結構有名なんだけどな~…」


「ほほほ、ほんとにすみません!」


「や、別に。

…俺は、蓮井 佐波(ハスイ サワ)」


「蓮井さん、ですか」

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