如月魔法学園 津瀬部!
「─あ…ぁ……。」
ヘタリ。
床に座り込んだ彼女は、怯えた、化け物を見るかのような目で私を見た。
「─…っ。」
ブルブルと、寒気がする。
こういう目で見られるのは、慣れた筈なのに。
私の家に新しいメイドさんや、お手伝いさんがくると、いつもこんな状態になる─。
私を、恐怖の目で…。
怖い。
怯えられるのが、怖い。
“津瀬”のせいで─。
…この力のせいで─。
本当のことを、知らないのに─…。
噂だけで決めつけられて。
怯えられて、みんなが離れていくのが、怖い。
カタカタと、体が震える。
「麗華…?」
隣にいる、璃恋奈さんが心配そうに、私の顔を覗きこむ─。