如月魔法学園 津瀬部!
「けどさ…
結局それってさ、確信を得られるものが無いのに噂をされてて…。
本当の私を見たわけじゃないのに。
力があるかも分からないくせに、勝手に噂して。
それで私は、」
“バケモノ扱いされた。”
その言葉は。
とても、今の私は言える状況じゃなくて。
けれども、それは残酷に。
私の口はそう言った。
“バケモノ”
その言葉に、何回傷ついただろうか?
怯えた目で見られ、ビクビクされ。
完璧に、特別扱い。
良い言い方をすれば、そうだけど。
ハッキリ言ってしまえば、
“異端児”扱い。
「麗華…。」
「私はそれから、怯えられることが怖くなった。
“津瀬”の呪縛に、縛られたまま。」
正直に言えば。
津瀬に生まれなければ良かった、と。
思ったことだって、何回もあった。
その度に、普通の家庭に憧れて…
結局、現実を見て、肩を落とす─。