如月魔法学園 津瀬部!
入学式を行っていた体育館を出ると、お母さんとお祖父ちゃんが立っていた。

「お母さん!お祖父ちゃん!」

「麗華、お疲れさま。」

「おー、麗華か。」

…悲し。お祖父ちゃんに気づかれなかったとか、超悲しい。

「葉月ちゃん久しぶり」

「こちらこそ、ご無沙汰してます!」

そしてお母さんまで実の娘より先に葉月と話始めたよ…。

「二人とも、寮での生活は大変かもしれないけど頑張りなさいよ?」

「はい!」「うん」

そう、短く会話を終わらせると、私たちは寮へ急いだ。


「あの子のこれからが楽しみね…。」

「じゃが、あの子の霊力は…」

「大丈夫よ。すぐにコントロールできるようになるわ。幼い頃から訓練してきたのはそのためですもの。」

「…そうじゃな。」

お母さんたちがこんな会話をしていたことは、私は知らない。
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