こちら、なんでも屋でございます【3】



「ど、どうして…?どうして…なつめさんが」
「あ、早苗さん。お久しぶり」



彼の柔らかい笑みが恐ろしい。


「どうして、こんなことっ」
「どうしてって……決まってるじゃないか。俺はずっと早苗さんのそばにいたいだけ」
「どういう…事なの、私はあなたを…」
「探してた、でしょう?」
「そ、そうです…探してした、貴方が二階堂家に監禁されてるって知らされて…」
「それ、少し間違ってるよ、」
「え」
「俺は、監禁されたんじゃなくて…監禁『してもらった』だよ?」
「…なんで…っ」
「話すと長くなるけどいい??」
「…ッ」


一歩、一歩…彼は私の方に近づいてきた。



怖い




怖い




本能がそう叫ぶ





どうして?ずっと会いたかったんでしょう?



でも




怖いの、今はこの人が怖いの。




何を考えてるかわからないこの目
手に持っている銃




何もかもが怖い




< 32 / 46 >

この作品をシェア

pagetop