こちら、なんでも屋でございます【3】
#7
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『昨日午後23時頃、瀬戸内海沿岸で男性の水死体が発見されました。DNA鑑定の結果、斎藤なつめさん当時(27)だと思われます。警察は――――』
私はそのニュースを黙って見つめていた。
ここは病院。
白いベットに白い壁。
一面が真っ白で気がめいりそうな程。
「レイン、林檎剥いてきたきたよ」
「うん」
「…このニュース」
「なつめさんの…ニュース」
「…ッ」
綺羅はギュッと自分の拳を握った。
その拳はヤツを殴りすぎて未だに傷が痛々しい。
「早苗さんは……」
「今は連絡が取れないんだ。でも代金はちゃんと振り込まれてたよ」
「……ッ。これは依頼成功なのか…?」
「さぁ…、ね」
「……ッ」
いつの間にか目からは涙が一粒、二粒
「うっ……ッ」
救えなかった。
逢わせられなかった。
ごめんなさい。早苗さん……ッ
私はただ涙を流す事しかできなかった。