こちら、なんでも屋でございます【3】
「大丈夫です、斎藤さんを必ず見つけ出して見せます」
「本当ですか!?」
「では、それ相応の…」
「お金ならいくらでもお支払いします!!寧ろこんな私情を御頼みするのも…ご迷惑だというのに…わざわざ」
「所詮他人事だろうが、俺達にとってそれが仕事なんです。必ず斎藤さんをお連れいたします」
「ありがとうございます!!!」
「二階堂さん、おひとつお聞きしてもよろしいですか?」
「え、ハイ」
今まで黙っていたレインが急に口を開く。
「二階堂さんは何処か行くあてでもあるんですか??」
「あ、あてですか?」
「お泊りする所とか」
「え…っと、由梨」
「スミマセン、すべて二階堂の手が回っていました」
「…そう」
「よかったら、俺の家にでも?」
「え、そんな…悪いです」
「大事なお客様ですので」
「そうですか…でも、ご迷惑では」
「いいえ。」
「では、お言葉に甘えて…」
こうして、二階堂さんと由梨さんは八神家でしばらくお世話になることになったのだ。母に相談すると、二階堂の名を聞いただけでOKしてくれた。
何と言う二階堂家の権力…っ