【BL】意地っ張りな恋人くん
と、まぁこんな感じで現在に至るわけだが。
レンジで温まった料理たち。
「いただきます。」
今度こそ箸をのばして煮物を口へ。
うん、見た目ほど濃くないな。
「………ど、どうだ?」
「ん?旨いよ。日に日に腕上がってんな。」
「なんだよ、その上から目線。まぁ、俺が作ってんだし、旨いに決まってる。」
ゴニョゴニョと、口ごもりながらも、頬を赤らめている所は素直で可愛い。
「なぁ、」
呼び掛けて、ちょいちょいと手招けば、出海は身を乗り出す。
「なに―――んっ!?」
簡単に唇を奪われる無防備な出海が悪い。
「いきなり何すんだよ!?」
「ごちそうさまでした。」
リンゴのように真っ赤な顔。
ああ、本当に可愛いやつだ。
「なぁ、出海」
「なんだよ?」
「これ以上はダメだぞ。」
「は?」
「これ以上出海のこと好きにならせないで。俺、結構独占欲強いみたいだから。」
――END――