ワーキングガールズ・クリスマス
あたしの言葉にだんだんと千秋さんが笑顔になっていくのが分かって、急に恥ずかしくなって語尾がゴニョゴニョとなってしまう。
あんまり彼が嬉しそうに笑うから直視できなくなったのだ。
あたしの大好きな、甘い笑顔。
「……なんで、お付き合いじゃなくていきなり結婚なんですか?」
指輪を意味もなくクルクルといじりながら下を向いてあたしは尋ねた。
ああそれは、と彼は答えた後、言いにくそうにえー……と言ってから。
「園長先生に脅されたんです。
今年キメなきゃ私の息子が掻っ攫うわよって」
ついでに言うとちいくんにも言われたらしい、弥生先生がクリスマスプレゼントじゃなきゃやだ、と。
「は……あははははは!」
聞いたあたしは大爆笑だ。
彼が呆気にとられて見るなか、あたしは涙を拭いながら昨日の園長を思い出す。
どおりで昨日の帰り際、やけにニヤニヤしてたわけだ。
ちいくんの電話は想定外だろうけど、プロポーズのことは仕掛け人だったのだから知っていたのだろう。
千秋さんから衝撃の事実を聞いたお陰であたしはなんだか三年分のモヤモヤがスッキリしてしまった。
ニヤリと笑って真実を告げる。
「それ、園長の策略ですよ」
「はっ!?」
「千秋さん、園長に騙されたんです。
あたしにプロポーズするよう仕向けるために。
園長に息子さんなんていませんよ」
あんまり彼が嬉しそうに笑うから直視できなくなったのだ。
あたしの大好きな、甘い笑顔。
「……なんで、お付き合いじゃなくていきなり結婚なんですか?」
指輪を意味もなくクルクルといじりながら下を向いてあたしは尋ねた。
ああそれは、と彼は答えた後、言いにくそうにえー……と言ってから。
「園長先生に脅されたんです。
今年キメなきゃ私の息子が掻っ攫うわよって」
ついでに言うとちいくんにも言われたらしい、弥生先生がクリスマスプレゼントじゃなきゃやだ、と。
「は……あははははは!」
聞いたあたしは大爆笑だ。
彼が呆気にとられて見るなか、あたしは涙を拭いながら昨日の園長を思い出す。
どおりで昨日の帰り際、やけにニヤニヤしてたわけだ。
ちいくんの電話は想定外だろうけど、プロポーズのことは仕掛け人だったのだから知っていたのだろう。
千秋さんから衝撃の事実を聞いたお陰であたしはなんだか三年分のモヤモヤがスッキリしてしまった。
ニヤリと笑って真実を告げる。
「それ、園長の策略ですよ」
「はっ!?」
「千秋さん、園長に騙されたんです。
あたしにプロポーズするよう仕向けるために。
園長に息子さんなんていませんよ」