無気力彼氏
「じゃあ2人きりで
なんかして欲しいわけ?」


いつもなら、ここで、
樹君のおちゃめなジョークに
苦い笑みを浮かべるところです。


いっとくけど、
私、エロ大魔神は
好みじゃないんですよ。


だからそういう返しって、
かなり困るものではありますが、


「やだよぉ!!まだ早いってばぁ!!」


私は、かわいらしく、女の子らしく、
必死こいて彼にいいました。



その時、自分がこんな気持ち悪い声を
だせることに始めて気付きました。



勿論、わざとに
決まってるじゃないですか。


それでちょっとでも
構ってくれればいいかなぁと
思うのが乙女心ってもんです。



しかし、


「んー、そだね。
俺もやだけどね。めんどくさいし。」




何、その返し?




せっかくブリっ仔してみたのに、

勇気も何もありません。

< 4 / 10 >

この作品をシェア

pagetop