first kiss …parallel world.
そんな私の気持ちなど露知らず
未来は耳から、あのキラキラと光るピアスを外した。
前に彼女からのプレゼントって…
まさかあれって。
私は反射的に、未来の手からピアスをむしり取って海に投げた。
「!?おい、何てことすんだよ!信じらんねー」
「だってあれ、未来にとってのパスポートなんでしょ。
このままどっか行っちゃうんでしょ!
未来が…未来が何者だって構わない。何でもいいの。
だからお願い、側に、」
涙が溢れるのも構わずそう言い募ると、不意に強い力で抱き締められた。
突然のことに何も言えなくなる。
「ごめん。 そんで…ありがとう。
幸せになって」