あなたに虜
「さ~ 私は先に帰るよ。ゆっくりしてなさい。」





部長の足音が消えてから ほっと溜息を付いた
相手は笑ってるし




「一樹!何やってんのよ!」




「何って 紹介?」




バカにしてる?




喉に通らなかった 懐石料理を食べ始める
ほっとしたら 急にお腹がすいて来た




「何で知らないふりなんかしたのよ。」




する必要無いでしょ?
なんのメリットも無い




「困ってたんだろ?俺と付き合ったって言っとけば 部長も喜ぶし 奈々も もう困る事もないし。」




私の為にしてくれたの?
素直に嬉しい




「ありがとう。」





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